こんにちは、Yohです。
NFTをはじめ、多くのWeb3プロジェクトで活用されているイーサリアム(ETH)。
しかし、人気であるがゆえにイーサリアムは大きな問題をかかえています。それが「忙しすぎて処理が遅い」ということ。
この問題を解決すべく登場したのが、ポリゴン(MATIC)というブロックチェーンです。
今回は、ポリゴン(MATIC)の特徴・将来性・買い方について解説します。
- ポリゴン(MATIC)の特徴
- ポリゴン(MATIC)の将来性
- ポリゴン(MATIC)の買い方
ポリゴンはイーサリアムの頼れる秘書的存在です。
ポリゴン(MATIC)とは
イーサリアムのかかえる「スケーラビリティ問題」とは
ポリゴンについて解説する前に、イーサリアムのかかえるスケーラビリティ問題について解説しておきます。
イーサリアムは2015年にリリースしてから、継続的に開発が進められているブロックチェーンであり、今ではWeb3プロジェクトを立ち上げるためのプラットフォームとして高い人気があります。
しかし、利用する人が増え、ブロックチェーン上での取引数が増えたことで、ある問題が出てきました。
それが「取引の処理速度が遅くなる」という問題です。
例えると、優秀であるがゆえに、依頼がどんどん舞い込んでしまい、すぐにはタスクがさばけないような状態です。
これが「スケーラビリティ問題」と呼ばれるもので、ブロックチェーンを使いたい人が増えれば増えるほど、取引の処理速度は遅くなり、取引にかかる手数料(ガス代)も高くなってしまうという、人気者ゆえの課題です。
ポリゴンはイーサリアムの「レイヤー2」
そんな多忙をきわめるイーサリアムを助けるべく、2017年に登場したのがポリゴン(2021年にMaticからPolygonに改名)です。
ポリゴンは、イーサリアムから仕事(取引の処理)を引き受けると、それをイーサリアムの外で処理し、処理した結果をイーサリアムへ返して最後の確認作業(取引が正しいか)のみをイーサリアムに行ってもらいます。
このような分業体制にすることで、イーサリアム上での取引の処理速度を速くすることができ、ガス代も安くすることができます。
こうした考え方は「レイヤー(layer, 層)」と呼ばれていて、イーサリアムはレイヤー1、ポリゴンはレイヤー2と呼ばれます。
イーサリアム=社長、ポリゴン=秘書のように例えられることもあります。
また、ポリゴンは固有の取引承認方法(コンセンサスアルゴリズム)と対応するネイティブトークン(暗号資産MATIC)を持っているため、レイヤー2としての役割に加え、実質的なレイヤー1としても機能します。
ポリゴンに対応する暗号資産「MATIC」
イーサリアムにおけるイーサ(ETH)と同じように、ポリゴンにも対応する暗号資産(ネイティブトークン)があり、マティック(MATIC)といいます。
この名前は、2021年にブロックチェーン名をMaticからPolygonにリブランドした名残だと考えられます。
CoinMarketCapによれば、2023年12月時点での時価総額ランキングは14位であり、レイヤー2の銘柄でありながら、高い順位をつけています。
引用:CoinMarketCap(2023/12/15時点)
また、CryptoSlam!のNFT販売量ランキングでは4位と、イーサリアムにもせまる順位にいます。
引用:CryptoSlam!(2023/12/15時点)
ちなみに、2021年バブルでは年初から約150倍まで価格が高騰しました。
引用:TradingView
ポリゴン(MATIC)の特徴
ここからはポリゴン(MATIC)の特徴を解説します。
処理速度が速い・取引手数料が安い
1つ目は、処理速度の速さと取引手数料(ガス代)の安さ。
ポリゴンでは、Plasma(プラズマ)と呼ばれるサイドチェーン技術を使うことで、処理速度を速くしつつ、ガス代を低くおさえることに成功しています。
1秒あたりに処理できる取引件数 | |
---|---|
イーサリアム | 約15件 |
ポリゴン | 6000~7000件 |
後ほど紹介しますが、このメリットは、多くの有名企業がポリゴン(MATIC)と提携する一因にもなっています。
二酸化炭素の排出量が少ない
ビットコインをはじめとするブロックチェーンを運用する際、世界中のコンピュータ(ノード)が複雑な計算処理を行うため、一般には大きな電力が必要です。
これに伴い、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の大量排出が懸念されています。
一方でポリゴンは、この問題にも取り組んでいます。
Crypto Carbon Rating Institute(CCRI)の2022年の報告によれば、ポリゴンの年間電力消費量は一般的なアメリカ家庭の10~11倍程度になっており、CO2の排出量もイーサリアムの約8%におさえています。
引用:ポリゴン公式サイト
ブロックチェーン開発キット(CDK)が使える
引用:ポリゴン公式サイト
ポリゴンは、イーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンを簡単に作成できるキットとしてChain Development Kit(Polygon CDK)を提供しています。
例えるならば、「これから商売をしたい人が、一からお店を作らずに、最初からできあがっているお店が使える」といったイメージです。
また、Polygon CDKで開発されたブロックチェーンは、将来的には相互運用(例:異なるブロックチェーン同士での暗号資産の送金)ができるようになるとのことです。
ポリゴン(MATIC)の将来性
ここからは、ポリゴン(MATIC)の将来性について解説します。
結論を言ってしまうと、多くの企業・プロジェクトで採用されていることから、とても有望なブロックチェーン(銘柄)だと考えられます。
NFT分野で多くの有名企業・PJと提携
ポリゴンは、Web3プラットフォームではもっとも利用者数の多いイーサリアムのレイヤー2でありながら、処理速度・取引手数料(ガス代)の面でイーサリアム以上に優れています。
そのため、多くの有名企業やプロジェクトがポリゴンに注目し、NFTプロジェクトのブロックチェーンに採用しています。
以下に示すのはCoinPostが取り上げている例ですが、どれも聞いたことのある企業や商品ばかりです。
- Reddit(海外版2ちゃんねる)
マスコットキャラクター「Snoo(スヌー)」をモチーフにしたPFP系NFT「コレクタブルアバター」の発行にポリゴンが採用。
引用:大手掲示板RedditのNFT「コレクタブル・アバター」、OpenSeaで取引量が急増(CoinPost)
- トヨタGRカップ
授与されるデジタルトロフィー(ドライバーの統計情報、上位獲得数、完走順位、ラップタイムなどが記録)の発行にポリゴンが採用。
引用:トヨタGRカップ、ポリゴン(MATIC)でデジタル・トロフィー授与へ(CoinPost)
- Courtyard
ポケモンカードをはじめとするコレクターズアイテムをNFT化して暗号資産で取引するプロジェクト「Courtyard」にポリゴンが採用。
引用:ポケモンカードをNFTに、Courtyardがポリゴンでデジタル収集品市場をスタート(CoinPost)
- カシオ計算機
腕時計ブランド「G-SHOCK」の体験をメタバースなどのバーチャル空間へと展開するプロジェクト「VIRTUAL G-SHOCK」を発表。会員証NFTの発行にポリゴンを採用。
引用:カシオがWeb3戦略「VIRTUAL G-SHOCK」発表、1万5000個限定のNFT会員証発行へ(CoinPost)
- スターバックス
新しいコーヒー体験プロジェクト「Starbucks Odyssey」(NFTとして発行されるデジタルスタンプを収集・購入することで特典を受けられるプロジェクト)を発表。ブロックチェーンにはポリゴンを採用。
引用:米スターバックス、ポリゴン(MATIC)を採用 NFT活用してWeb3体験提供へ(CoinPost)
- スクエア・エニックス
新作NFTゲーム「SYNBIOGENESIS」にイーサリアム・ポリゴンのブロックチェーンが採用。
引用:「SYMBIOGENESIS」、スクエニ最新NFTゲームの第一章販売情報を公開(CoinPost)
- ルフトハンザ(ドイツの最大手航空会社)
ロイヤルティプログラム「Uptrip」にポリゴンのNFTを導入。
引用:ドイツ最大の航空会社ルフトハンザ、NFTカードの「ロイヤルティプログラム」をリリース(CoinPost)
- ナイキ
ナイキのWeb3プラットフォーム「.SWOOSH」がNFTスニーカーコレクション「Our Force 1(OF1)」を発売。ブロックチェーンにポリゴンが採用。
ポリゴンが人気なのはもちろん、NFT分野そのものが注目されていることもわかりますね。
ポリゴン(MATIC)はその他のWeb3プロジェクトでも人気
上で紹介した以外にも、ポリゴン(MATIC)は多くのWeb3プロジェクトと提携しています。
- SKテレコム(韓国の大手通信企業)
引用:韓国通信大手SKテレコムがポリゴンラボと提携、Web3事業を強化(CoinPost)
- マスターカード
引用:マスターカード、ソラナやポリゴンらと協業 ブロックチェーンの信頼性向上へ(CoinPost)
ポリゴン(MATIC)の買い方
ポリゴン(MATIC)の将来性がわかったところで、ここからはポリゴンに対応する暗号資産MATICの買い方を解説します。
MATICは日本国内の暗号資産取引所で買うことができます。
bitbank
MATICは国内取引所bitbankで扱っています。
bitbankはセキュリティに定評があることやスマホアプリで「取引所」にアクセスしやすいといった特徴があり、当ブログでは初心者にオススメの取引所として紹介しています。
bitbankの使い方は以下の記事でくわしく解説しているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
他の取引所よりも多くの銘柄を扱っていることもbitbankの強みです。
2023年12月14日からは、同じくイーサリアムのレイヤー2であるアービトラム(ARB)、オプティミズム(OP)、イミュータブルエックス(IMX)などの取り扱いもスタートしており、全部で37種類もの銘柄を扱っています。
MATIC以外の銘柄に投資してみたい方にも、bitbankはオススメの取引所だといえるでしょう。
以下のリンクから口座開設申込ができるので、興味のある方はどうぞ↓
【PR】bitbank(ビットバンク)MATICをはじめとする暗号資産は、日々価格が変化しています。そのため、売買のタイミングによっては損失が出る可能性もあります。
取引の際は、自己責任でお願いします。
まとめ
- ポリゴン(MATIC)はイーサリアムのレイヤー2ブロックチェーンであり、イーサリアムの代わりに処理を行ってくれる「秘書」のような存在。
- ポリゴン(MATIC)は「処理速度が速い」、「取引手数料(ガス代)が安い」などの特徴があり、多くの有名企業やPJと提携している。
- ポリゴンに対応する暗号資産MATICを買うならbitbankがオススメ。
今後イーサリアムの開発が進んでいけば、レイヤー2の立ち位置も変化していくでしょう。
しかしポリゴン(MATIC)に関しては、すでに多くの企業やプロジェクトが採用していることからもわかるように、強力なブランドを確立しつつあります。
したがって、仮にレイヤー2としての役割が小さくなったとしても、ポリゴン(MATIC)は有力なブロックチェーンとして育っていくと考えられます。
ブロックチェーン開発や提携プロジェクト、MATICの価格動向に引き続き注目していきたいですね。
参考資料
【サイト・動画】
<ポリゴン(MATIC)の概要について>
- MATIC(ポリゴン)とは(bitbank plus)
- 暗号資産ポリゴン(MATIC)とは?イーサリアム・レイヤー2プロジェクト「Polygon」の特徴や将来性を解説(Coincheck)
- 暗号資産(仮想通貨)Polygon(MATIC)とは?将来性や今後を解説(DMM Bitcoin)
- PoS | Overview(Polygon Knowledge Layer)
- 【爆上げ期待銘柄】Polygon(MATIC)の解説~復活間近のMATICの将来性は?!~(冬人【仮想通貨チャート分析】 / YouTube)
<レイヤーについて>
<Polygon CDKについて>